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米系2社に次いで中国事業に力を入れているのは、韓国メーカーである。
97年危機で起亜を合併した現代・起亜自動車は、中国にはやや出遅れたが、08年4月に北京汽車と合弁で10億ドルを投じた中型車ソナタの工場をオープン。
折半出資の合弁事業では2工場を運営し、2010年までには年産60万台まで生産能力を倍増させるという。
さらに、江蘇省に拠点をおく東風悦達起亜自動車の新組立工場は、08年10月より小型商用事などを中心に生産を開始し、年間生産能力を13万台から43万台に拡大するという。
このほか、VWグループのアウディは長春の第一汽車と合弁を開始し、ダイムラーも高級車の合弁を狙っているが、かつてのダイムラー・クライスラーの合弁解消の後始末の影響で見送られている。
フランスメーカーでは、PSAが東風汽車と武漢で新工場の建設を開始し、09年に年間15万台を生産する予定である。
トヨタはなぜ中国進出に慎重だったのか?日本の自動車メーカーは、欧米系メーカーに比べると中国進出に慎重であり、いろいろなリスクを警戒する傾向があった。
それはとくに、中国がまだ3大3小の政策をとっている間は、中国政府の厳重な許可とある種の統制が及ぶことで自らの戦略で行動する自由が限られていたことや、北米に次々と建設された現地工場の支援、さらには97年金融危機にょるASEAN、とくにタイの現地工場の立て直しに追われていたことが影響している。
その後、鋸年の9-五計画だけでなく、10-五計画でWTO加盟を想定して国産化規制の廃止と関税撤廃の展望が明らかになったこと、そして乗用車生産、とくに小型、中型乗用車の生産を促進し、個人需要を積極的に喚起する政策を明確に打ち出したこと、そしてこれからの自動車産業の発展を、国家規制よりも競争促進によって進める方策がはっきり137新興国市場で自動車メーカーは復活できるか?し、各メーカーの戦略的自由度が保証されるに至ったことが、日本の自動車メーカーの相次ぐ中国への本格的進出に拍車をかけた。
日本メーカーの中で最も先駆的な形で中国に進出したのはホンダである。
ホンダの場合、他の自動車メーカーと違って、92年から中国で二輪車事業を行なっている。
すでに述べたように、1000社を超す中国ローカルの二輪車メーカーのイミテーションバイクの安売り攻勢に悩まされたりもしたが、中国にブランドの力ある二輪車の開発拠点を持つことで、中国のサプライヤーの分布や取引についての情報と知識は蓄積していた。
そして98年になると、広州汽車とプジョーシトロエンの合弁解消の後を引き受けて広州本田有限公司を設立し、それまでの欧米メーカーや日本メーカーと違って、アメリカで開発した最新型アコードを生産し、大きな成功を収めた。
とくにこの時は、プジョーシトロエンの残していった設備をホンダ流に改良して使ったりすることで原初投資を少なくできたことが大きい。
高級車イメージの新型アコードは、広州、上海などの新富裕層によく売れて、その結果、広州本田はわずか4年で累積赤字を解消し、以来ずっと黒字を計上している。
ホンダは、2003年にはミニバンオデッセイも生産し、合計12万台を生産している。
これに加えて、ホンダは広州にもうひとつの合弁工場を立ち上げ、小型車フィットの輸出23β専用工場を建設、今や中国での乗用車生産は亜万台に達している。
日本のトップメーカー、トヨタは、中国への本格的進出に極めて慎重であったが、2004年以降、いよいよ中国ビジネスを最重要戦略プロジェクトに位置づけるに至った。
トヨタは、子会社であるダイハツ工業が天津で行なっていた微型乗用車「シャレード」(中国名‥夏利)の生産を受け継ぎ、2000年、小型乗用車「夏利2000」(プラツツをベースにする)の生産を始め、2000年6月には小型乗用車「ヴィツツ」がプラットフォームベースの4ドアセダン「ヴイオス」の生産(年間3万台)を立ち上げた。
しかし、トヨタの中国ビジネスが本格化するのは、2002年6月に経営不振の天津汽車を傘下に入れた中国のトップメーカー第一汽車との本格的提携以降である。
この本格的提携を手始めに、トヨタは天津に年産5〜6万台規模の新工場をスタートさせ、中型乗用車クラウンの本格生産を始めるとともに、第一汽車の高級モデル「紅旗」の後継車種や、やがてはもっと車種を増やしフルラインでの生産を狙うことになる。
ただし、第一汽車はすでにその本拠地である長春で、VWおよびアウディと提携して、いろいろな車種の生産を始めており、これとの調整と競合をどう解決していくかが大きな問題であろう。
その後、トヨタは広州で広州トヨタを合弁で設立し、中型車カムリ(北米の戦略車種)の本格生産に入っている。
新興国市場で自動車メーカーは復活できるか?これによってトヨタは、東北、華北に偏った生産拠点を華中、華南にも広げて全国展開を図ることになり、その行方も注目される。
そんなわけでトヨタは、中国ですでに亜万台を生産し、目下、全国ディーラー網と整備工場の整備を進め、年産100万台を視野に入れつつある。
中国への本格進出以降、トヨタは最新モデルの投入と最新鋭設備を導入し、環境対策車プリウスのようなハイブリッドカーの投入も進めている。
3大メーカーのひとつの日産も、2003年に東風汽車との本格的合弁をスタートさせ、湖北省と武漢地区でティアラ、マーチなどの生産、広東省広州市で新東風汽車を設立し、ティーダ、シルフィを生産、河南省に小型商用車の工場も新設し、6車種で07年には45万8000台を生産している。
2010年には100万台の生産と販売を目指している。
環境対策車としては、日産はハイブリッドカーよりも、高性能リチウムイオン電池草に力を入れており、2010年には大々的に発売を開始し、これを中国市場にも登場させるものと思われる。
このほか、日本の自動車メーカーの中で特異な進出をしているのが三菱自工で、車両組立だけでなく、エンジン工場を東北のハルビンに建設して、約100万基以上のエンジンを販売、中国のローカル企業などに供給している。
中国の自動車生産能力と稼働率推移(1998-2007年)・見通し(2010/2013年)中国自動車産業の未来像、そして潜在的なリスクここまで見てきたように、つい20年前には戦略産業から外され、国家主導の国産化政策による育成策がとられてきた中国自動車産業だが、今や880万台と世界第2位の自動車生産国となった。
しかし、その内実は混沌としていて、さまざまな未解決の問題と矛盾、大きなリスクも抱えている。
それは何よりも、あまりにも急激な成長を遂げたことによる内部矛盾と問題が放置されたまま、草の個人保有と国内市場の成長がいっきょに起こってしまったことで、あまりにも台数志向だけに偏った自動車産業ができあがってしまったことである。
今、中国の自動車産業全体で見た場合、年間1300万台の生産能力があるが、このうち実際の有効稼働率は上の表にあるように、60%そこそこだ。
これは何を意味するかというと、これだけの設備能力があっても、なかにはすでに老朽化した設備で使いものにならないものも抱えているということ新興国市場で自動車メーカーは復活できるか?である。
設備の老朽化は、鋳鍛造工程やエンジンパワートレーン関係に多く、アッセンプラーだけでなくサプライヤーになると、もっと顕著だと思われる。

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